【イベントレポート】痛みから自由になって、自分のセックスをつくるために

性交痛に悩む女性のためのオンラインイベント

2020年12月2日(水)の夜、女性向けラブグッズを販売するラブピースクラブさん主催のオンライントークイベントが行われました。ラブピースクラブさんには性交痛に悩む女性の声が多く寄せられているそうで、今回のイベントは性交痛に悩む女性を対象にしたトークイベントとして企画されたものです。

ふあんふりーの立上げ人&編集長である小林ひろみ氏と、監修者であり公認心理師の潮英子氏がスピーカーとして、ラブピースクラブ代表の北原みのり氏が進行役として登壇しました。

前半は「痛みからどう解放されるか」の話

イベントの前半では小林氏から

  • セックスで痛いと感じた時に行動するステップ
  • 上記のステップを用いた、ふあんふりーの活用法
  • 挿入しなくていい未発売の最新グッズの紹介(ラブピースクラブさんより)
  • 性交痛の主な原因

といった話が出ました。

スライドを示しつつ「痛みから解放するステップ」の説明がありました。その後ラブピースクラブの北原代表から、挿入しなくてもいいセックスに使用できるグッズが紹介されました。北原氏は「痛い人でも快感を得られることを知って欲しい」とコメント。紹介された商品は素材、色、形、すべてに配慮が行き届いた優しさを感じる商品で、苦痛でしかなかった時間を変えてくれそうです。

後半は性交痛改善のために専門的に行う指導の話

イベント後半は、公認心理師である潮氏が

  • カウンセリングの流れ・・・痛みの原因の特定と、改善のためのアドバイス
  • よくある相談事例紹介
  • 質問コーナー
という話をしました。

上記のスライド内のステップ2「心理ケア」の改善方法の具体的な紹介です。トレーニング、行動療法、リラクゼーション、性行為での工夫のしかたなど順を追って専門的に行う指導の話がありました。

腟トレーニングの話が特に印象的でした。普段イメージする腟トレとは骨盤底筋をしめる練習ですが、性交痛の場合は逆に「ゆるめる練習」をするといいそうです。ふっと力が抜けた時に受け入れることが性交の時にはポイントなのだそう。

また、自己身体観察、いわゆる性器をみる練習というものもあるそうです。その練習に関して、性交痛の当事者の中には自分の性器を見ることが簡単ではない方もいることを知っている小林氏から「そういう人もいるがどうすればいいのか」と質問が出ました。潮氏からは「観察した時に湧きあがった感情を自覚しその感情がなぜ出てきたのか分析することが乗り越える一歩」という回答がありました。

質問コーナーでは
「産婦人科で腟の形状を調べてもらう時にX線検査をするのか」
「潤滑剤の選び方」
という質問が出ていました。

学びの多いイベントでした

「痛みから解放するステップ」の話のなかで具体的に使えるグッズが紹介されており、分かりやすかったです。また、カウンセリングを受けたほとんどの方が、痛みの改善ができたということで、心理ケアの大切さを痛感しました。性交痛と心理というのはまだまだ結びつけて考えられていませんが、ふあんふりーではこの点についても今後も発信していきたいと思います。
ABOUT US
ふあんふりー編集部
ふあんふりー編集部FuanFree
WHOなどの国際機関が定める「性の健康」の概念に着目し、私たちの編集部は「痛みのない、喜びのある性生活のためにー」をモットーに掲げています。総医療監修の医師をはじめ各方面の専門家との協力を通じて、性交痛に関する信頼性の高い情報を提供しています。私たちは性の健康に対する理解を深め、読者が充実した性生活を享受できるよう、包括的で専門的なコンテンツをお届けしています。