「性の健康」に関するイベントが各国で開かれている
ふあんふりーが性交時の痛みを健康問題と考えるようになったのは、「性の健康」という概念に出会ったからでした。
その性の健康について科学的に研究をしている世界最大の国際研究者組織「世界性の健康学会」(通称:WAS)は、2010年を第1回として、毎年9月4日を「世界性の健康デー」と提唱しています。
性の健康と権利の重要性を国際社会に広めることを目的として、世界各国の都市で様々な記念イベントが行われています。
日本でも、2010年からほぼ毎年東京で記念イベントが開かれています。そして今年も9月6日にオンラインで開催される予定です。ふあんふりーからも、立上げ人/編集長のこばやしがプレゼンテーションいたします。
ふあんふりーには、性交時の痛みに悩む当事者の方からだけでなく、患者さんから性交時の痛みに関する相談をされている専門職の方からもメッセージが寄せられます。このイベントは、「性の健康」や「性の権利」について触れ、その概念を少しでも理解する機会になると思います。そのことを通じて、患者さんに寄り添うためのヒントを得られるはずです。性交時に痛みに悩む当事者をサポートされている専門職のみなさま、ぜひご参加ください(詳細や参加申込は下記)。
2020年の世界性の健康デー
世界性の健康デーには、世界共通テーマが毎年設定されます。今年のテーマは「Sexual Pleasure in Times of COVID-19(コロナの時代のセクシュアル・プレジャー)」です。
2019年10月に世界性の健康学会の世界大会がメキシコシティで行われ、そのなかで「セクシュアル・プレジャー宣言」が採択されました。性の健康、性の権利に続き、快楽が重要であるということが言われています。この宣言には、「誰かの我慢のうえに成り立つ快楽があるわけではない」という考え方がきちんと反映されており、ふあんふりーにとってもとても意義深い宣言となっています。
また、2020年は世界中が新型コロナ(COVID-19)に見舞われ、近年にない状況になっています。日本でも、思いがけない妊娠が増えたり、低容量ピルのオンライン処方に注目が集まったりと、コロナ禍下で様々な性の話題や課題が浮かび上がりました。
このふたつのトピックを反映させたものが今年の世界共通テーマとなっています。東京でもこの世界共通テーマのもとに、9月6日に記念イベントが予定されています。
第11回世界性の健康デー東京大会
第11回世界性の健康デー東京大会
2020年9月6日(日) 13:00~18:00
@オンライン配信(有料:1,500円)
世界共通テーマ「Sexual Pleasure in Times of COVID-19/コロナの時代のセクシュアル・プレジャー」
<講座>性教育に関わる人のあり方を考える「SAR – 性に対する態度・価値観の見直し」
トークセッション「コロナの時代のセクシュアルプレジャー~ソロセックスとカップルコミュニケーション~」
性の健康に関する団体の活動発表
- NPO法人ピルコン
- ふあんふりー(うるおいヘルスケア株式会社)
- セックスミュージアム設立準備委員会
(発表順不同)
更に詳しい情報や申し込みは、イベント公式サイトへ https://wshd.jp
性の健康(自分の性的な事柄に関する良好さ)とともに「性の権利」というものが大事であると考えられており、性の権利とは「自分の性に関する事柄を、誰の許可も要らず自分で主体的に決めてよいこと」を指します。
ここでいう「権利」は英語の「rights」という言葉の訳語で、本来の意味は「正しいもの」「もともとあるもの」となります。「人間は誰しも生まれながらに、誰にも邪魔されずに自分のことを自分で決めて人生を進んでいくことが許されている」という考え方が、このrightsという言葉に凝縮されています。