過去の男性とは性交痛がなく、夫とのセックスだけ痛くてつらいを克服:お悩み事例

相談者:会社員Dさん(38歳)

相談内容

Dさんは結婚3年目。婚活アプリで知り合った男性と交際3か月で結婚しました。好きなゲームが同じだったのが結婚の決め手だったのですが、セックスに関しては合わないと感じています。Dさんは月に2回で十分なのに週2、3回求められるのです。それでも結婚当初は特に痛みを感じずに応じることができていました。しかしこの1年、夫が買ってきた潤滑剤を塗っても痛くなり、途中でやめてほしいと頼んでいます。夫はしぶしぶ中断しますがDさんがセックスに消極的なことが不満なようで、もっと楽しむ努力をしてほしいと言われました。Dさんとしても、あまり気乗りはしないものの、せめて痛みをなくして受け入れられるようになりたいと思っています。過去に2人の男性との経験がありますが、挿入での痛みはありませんでした。また、先日婦人科検診を受けたところ特に疾患はないとのことでした。

提案した改善策

①セックスの頻度や内容について夫とすり合わせをしましょう
更年期になると腟の分泌液が減少しますが、Dさんの年齢ではまだ早いと思われます。恐らく脳が興奮できないままの義務的なセックスが痛みを誘発しているのでは? 自分が理想とするセックス頻度や内容について夫ときちんと話し合い、できる範囲で折り合いをつけるようにしましょう。

②潤滑剤は主体的に選びましょう
夫任せにしていた潤滑剤がDさんの身体に合っていない可能性もあります。どの部分が痛いか、挿入してからどのくらい経って痛くなるのかなど、痛みの状態を分析し、ご自身が主体となって選んでみてください。

③セクシュアル・ファンタジーを育てましょう
結婚生活が長くなると、マンネリから性欲が低下してくるのは誰にでもあることです。忘れかけていたドキドキを喚起するためにも、お好みのセクシュアルなシチュエーションを想像しながら自分でタッチしてみる秘密の時間を作りましょう。

その後の経過

もともと受け身のセックスをしてきたDさんにとって、結婚してからのセックスは更に性欲を感じない“お仕事”になっていたとの気づきがありました。普段から自分の中の興奮のツボを意識しておき、セックスの最中にそれを思い出すようにしたら以前より濡れるようになったそうです。また、どんなセックスだったら楽しめるかを夫に正直に伝え、夫と一緒にグッズ選びをするなど夫婦のコミュニケーションを取るようにしました。興奮が高まらず濡れにくい日は挿入しないと約束したことで予期不安もなくなりました。夫が望む頻度はやはり無理ですが、今ではほとんど痛みのないセックスができるようになっています。
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事例提供・監修:潮英子 公認心理師
こぐまカウンセリング・アソシエーション代表
著書「女性カウンセラーが教える50代からのhow to SEX」(光文社)性行為に対して不安や恐怖、ネガティブな気持ちがある方に向けて、改善の糸口となるような情報をお伝えしていきます

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WHOなどの国際機関が定める「性の健康」の概念に着目し、私たちの編集部は「痛みのない、喜びのある性生活のためにー」をモットーに掲げています。総医療監修の医師をはじめ各方面の専門家との協力を通じて、性交痛に関する信頼性の高い情報を提供しています。私たちは性の健康に対する理解を深め、読者が充実した性生活を享受できるよう、包括的で専門的なコンテンツをお届けしています。