- 服用中の薬の副作用で、性交痛が起きる場合がある。
- 精神神経用薬(睡眠薬、精神安定剤)、降圧薬、消化性潰瘍治療薬などの服用で、高プロラクチン血症が起きる場合も。
- 自己判断での断薬は症状を悪化させる場合も。必ず医師に相談しましょう。
ピンポイントに性交痛だけを解消させたい場合は、潤滑剤の活用がオススメ。
それでも性交痛がひどい場合には、婦人科でエストロゲン膣錠を処方してもらえることもあります。
高プロラクチン血症を引き起こす可能性のある薬
次のようなお薬を服用する事でプロラクチンが高い値となり、乳汁分泌・無月経といった「高プロラクチン血症」を起こす事があります。
- 精神神経用薬(睡眠薬、精神安定剤)
- 降圧薬
- 消化性潰瘍治療薬
上記の薬が必ずプロラクチンを高くするというわけではありません。
また、プロラクチン値の上昇以外にも、精神神経用薬にはドライマウスなど「乾き」に関する副作用もあり、性交痛の原因になることも。
思い当たる場合は、服用している薬が該当するかどうかを、薬剤師や医師に尋ねてみてください。
「高プロラクチン血症」と診断された場合は、主治医により原因薬を中止または変更する事で症状は改善します。また、お薬を中止できない場合は、プロラクチン値を低下させる薬を処方してもらえることもあります。
薬の服用を止める時は必ず主治医に相談!
薬の急な服用中止は、その薬の別の副作用が強く出る場合(特に精神神経用薬)や原因症状(高血圧や潰瘍)を悪化させる事があります。勝手に服用をやめず、必ず主治医に相談するようにしてくださいね。
性交痛の解消に潤滑剤の使用が効果的な場合も
ピンポイントに性交痛だけを解消させたい場合は、潤滑剤の活用がオススメ。
それでも性交痛がひどい場合には、婦人科でエストロゲン膣錠を処方してもらえることもあります。
避妊と性交痛予防の両立が求められる場合も
向精神薬や精神安定剤による高プロラクチン血症の治療中で薬の量が増量傾向にある時は、医師から「妊娠を避けるように」という指示があることがあります。その場合はしっかりと避妊しながら、性交痛に対処する必要があります。
薬を服用中の人は主治医に相談して、指示を受けるようにしてください。
治療中なら、セックスをお休みするという考え方もある
もし、あなたが今治療中で、セックスを望まないとしたら。無理をせず、まずは治療を優先してほしいと思います。
セックスは時々にする、または、完全にお休みするということを考えてみてもいいかもしれません。
薬の副作用で性交痛が出るなど、セックスへの影響が現れることもありますが、付き合い方が見つかるはずです。医師や薬剤師に相談してみてください。セックスが日常の一場面であるように、薬の服用も日常の一場面です。どちらも、無理をしないこと、長く付き合っていけること、そして両立できることが大事になります。
監修:薬剤師 佐藤麻美
・潤滑剤の選び方