産後

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この記事のポイント
  • 産後のセックスは、ボディイメージの変化(※)や授乳疲れなど身体とこころに変化があり、性交痛を感じる場合がある
  • 授乳期間中でエストロゲン低下。会陰切開の縫合跡のひきつれ。会陰裂傷が完治していない。会陰切開や裂傷の縫合跡の違和感、痛みの経験から恐怖を感じてしまうなどの原因が考えられる。
  • 不安に思っていることは、ひとりで悩まずに医師か助産師看護師に相談を。
  • (※)自分の体形が変わってしまうことでネガティブな気持ちになること

産後にやってくる性交痛

出産後、授乳の回数も落ちつきはじめ、そろそろ性生活をスタートしようかなと思う瞬間があると思います。
でもいざセックスを再開した途端、以前にはなかったような痛みが……。

「赤ちゃんの頭が出てこられたのに、何故痛いのだろう。」
「出産時の傷跡が裂けたらどうしよう」
「前みたいに、潤わない」
「あんまり興奮しないんだけど……」
「セックスに興味がなくなってしまったけど、夫のために仕方なく」

色んな思いがよぎって、なかなか軽やかな気持ちで「よし、はじめよう〜!」と思えない人もいるのではないでしょうか。

産後、気乗りのしないセックスはパートナーに正直に伝えよう

産後の腟は、伸縮性は増しますが、速やかにもとに戻っているもの。ですから「赤ちゃんの頭が出てこられたんだから、痛みを感じるはずはない」と思いこむ必要はありません。

また、授乳期間中や、赤ちゃんの様子が気になる時期は、セックスすることに気乗りがしないこともあるでしょう。
そういった場合、パートナーに素直にその気持ちを伝えてみませんか。

産後にやってくる性交痛にも原因がある

「再開したもののセックスが痛い」「なぜかセックスが怖くなった」という人は、下記を参考にしてみてくださいね。

お産の後に性交痛が起きる。それにはいくつかの原因があります。

  1. 授乳期間でエストロゲンの値が下がっているため、潤いが不足している
  2. 会陰切開・裂傷の縫合跡のひきつれを感じる
  3. 会陰切開・裂傷が原因で完治できておらず、痛みを感じる
  4. 出産や会陰切開・裂傷の痛みの経験から、無意識に恐怖を感じるなど、心理的な問題がある
  5. もう妊娠・出産はこりごりとセックスを遠ざけたい気持ち

こういった例が代表的に上げられます。
では、これらの問題はどうすれば解決するのでしょうか。

産後にやってくる性交痛にも原因がある

①の場合

授乳中は、低エストロゲン状態になり、潤い不足による性交痛が生じることがあります。授乳回数が減り、月経が戻ってきたなら潤いは段々と回復します。また授乳の有無に関わらず、産後6ヵ月ほどが経過するとあまり影響しなくなるともいわれています。
性交中に乾きを感じる方は、潤滑剤で不足している潤いを補えるので、試してみてくださいね。

②の場合

会陰切開・裂傷後の回復の早さは人それぞれ。産後1か月検診で、子宮の戻り具合や会陰の傷の治りを確認しますが、だいたいの人が産後1ヵ月くらいでほぼ痛みはとれてくるようですし、長くても2~3ヵ月の人がほとんどです。
その期間が過ぎても「縫合跡に引きつれがある」「違和感がある」と感じる場合は、腟内の裂傷などが原因で時間がかかってしまっている場合も。
腟壁(ちつへき)の伸展性が悪くなるなどしている場合も、痛みを感じることもあります。
違和感がある場合は、放置せずに早めに婦人科に行って相談してみてくださいね。
まれに会陰切開・裂傷後の縫合が上手くいっておらず、痛む場合もあります。セカンドオピニオンとして、別の婦人科もしくは婦人科形成への相談という選択もあります。

③の場合

会陰裂傷は分娩時に起きる傷で、第1度~4度まで、裂傷の範囲によって分けられます。会陰切開は裂傷2度に相当し、その範囲によって治癒の時間も異なります。修復の傷跡に炎症が起きている場合もありますので、痛み、不快を感じる場合は主治医や婦人科に相談してみましょう。

半年以上回復しない場合は、外科的治療で回復ができる場合も。婦人科形成に相談することも検討してみてください。まれに縫合が上手くいっておらず、痛む場合もあります。セカンドオピニオンとして、別の婦人科もしくは、婦人科形成(女性器形成)もしくは婦人科美容形成外科(クリニックにより表記が様々です)への相談という選択もあります。

④の場合

出産時の痛みは、個人差があるもの。とても辛い思いをした方もいらっしゃるでしょう。出産時の痛みの経験から、セックスのときに怖さで体を強張らせてしまい、リラックスしようにもコントロールが難しい人もいるようです。初めてセックスしたときのように、ゆっくりと、できることから始めましょう。
心理的なものは重要視されないことが多いのですが、恐怖からくるものは我慢しても解決するものではなく、深刻な性交痛を生んでしまうことも。婦人科の検査で身体的に問題ない場合で、潤滑剤を使用しても安心できない場合は、専門の心理カウンセラーに相談してみてくださいね。

赤ちゃんや家族を優先して、我慢してしまっていませんか?あなたの健康は、家族にとっても大事です。放置は、治癒を複雑にすることもあります。痛みや違和感、恐怖などがある場合は早めに治療を検討してみてくださいね。