潤滑剤(ゼリー)の選び方、おすすめゼリー

最終更新日 2024/8/23

潤滑剤(ゼリー)は主に「潤い不足」を解消する目的が一般的ですが、ふあんふりーは性交痛を長年にわたり真剣に考えてきた会社です。潤い不足は重要ですが、それ以外の性交痛にも焦点を当て、潤滑剤の選択において独自のアプローチを取っています。海外には潤滑剤専門メーカーがあり、多様な性生活のニーズに応えた製品が特徴です。潤滑剤は、性行為中に滑りを促し、性器を傷つけない役割もあります。特に、会陰など性器が切れやすい部分や萎縮が進んで刺激に敏感な部分、性交後のヒリヒリ感に対して重要です。そのため、価格がやや高く感じるかもしれませんが、お悩みで使う場合はこうした専門メーカー製の潤滑剤をおすすめしています。

健やかな性生活をおくるには、痛みのトラウマを作らないこと。性交時に痛い思いをすると、セックスに消極的になったり、嫌いになることもありえます。潤滑剤は乾きを感じたら途中からでも使ってもいいことを知っておいてください。

性交時に分泌されるうるおいは、女性ホルモンのエストロゲンが関係しています。エストロゲンが不足していると性的に興奮しても濡れないことがあります。また産後やお薬の副作用でエストロゲンの分泌が抑制されてしまうことがあります。詳しくはふあんふりーの以下の記事で説明しています。

さて本題の潤滑剤を選ぶときに知っておきたい、種類やポイント、そして注意点などを、ふあんふりーの視点で挙げていきます。

意外に知られていないアダルトローションと潤滑剤の違い

男性がマスターベーションの時や、ボディ上でヌメリを楽しむ時に使うアダルトローション。潤い不足のときに間違って使うと、かえって乾燥を招き、腟炎などのトラブルに繋がることがあります。
潤滑剤もアダルトローション(ラブローションとも最近呼ばれている)もどちらも、性的なことに使う透明な液体なので、同じ棚やカテゴリで販売されていることが多くあります。しかし、見た目は似ていても違う成分、違う目的の商品。注意が必要です。

アダルトローションは、ポリアクリル酸ナトリウムという成分がベースのものが主流。ヌルヌル感をボディ上で楽しむ、マスターベーション用のグッズとして人気です。

アダルトローションとローションの違い(図)
見た目は似ている
透明色・ネバネバ・同じ売り場にある

特徴は、粘度が高く、糸を引いたり、ボトルを逆さにしても、液体がポタポタと落ちてこないほど粘り気が強いこと。潤滑剤としては不向きのものがほとんどです。また潤滑剤と比較すると乾きやすく、水分が蒸発するとポロポロと消しゴムのカスのような感じになります。ボディ上で遊ぶにはとても楽しいツールですが、挿入の時は潤滑剤を使うように心がけてください。
成分の記載はだいたい含有量が多い順番に記載されています。潤い不足のために購入する時は成分を確認して、先頭の方にポリアクリル酸ナトリウムが書かれていないものを選びましょう。

滑りの段階別にベースの種類が異なる

潤滑剤には滑りの段階別に3つのベースの種類があります。
一般的に多く出回っているのは水を含む「ウォーターベース」と呼ばれるものと、油っぽいけどサラサラで滑りが良い「シリコンベース」と、水とシリコンを混合した「ハイブリッドベース」があります。

主流のウォーターベースの潤滑剤は、ベトつきも少なく、取り扱いが容易で十分に滑るものもあるため、人気です。また、質感によってソフトやハードなどの種類が分けられる潤滑剤もあります。粘度が高い=よく滑る ではありません。粘度が高いと乾きやすく、排出しづらいものがあるので注意。ゆるい液状でよく滑るものを選ぶこと。滑らせることが本来の目的なので、FuanFreeでは、心地よさを失うことなく、しっかり滑るバランスの維持を得意とする潤滑剤専門メーカーのものを扱っています。

各ベースの特徴

ウォーターベース水溶性との呼ばれる一般的なベース。潤滑力が高いもの、植物由来の成分、肌刺激が少ないもの、オーガニック、香りつきなどバリエーションが豊富。商品により潤滑度に差がある。粘度が高いものは避け、潤滑度が高いものを選ぶこと。た途中で乾きやすい。潤い補充、濡れづらい、うるおい補充、ヒリヒリ対策、楽しむため、グッズ、セルフプレジャー、腟トレ
シリコンベース水を含まないため持続性が高い。非常によく滑るため肛門性交や入り口をよく滑らせたいときに向いています。油っぽいベトつきがあり、使用後は石鹸と温水で洗い流しが必要。シリコン製のグッズには使えない。入り口スムーズ、会陰などが切れやすい悩み
ハイブリッドウォーターベースにシリコンをブレンドした混合タイプ。ウォーターベースの使い心地にシリコンの滑りや持続性を持ち合わせている。シリコンベースのべとつきや質感が苦手でも使いやすい。入り口スムーズ、うるおいのプラス、ヒリヒリ対策、更年期以降の深刻な乾燥、摩擦の負担を減らしたい

ウォーターベースでしっかり滑るタイプ

ID GLIDE
アイディグライド(ウォーターベース)
20〜40代におすすめ
ウォーターベースの中でも、優れた潤滑力があるベーシックタイプ。見た目はスポーティですがカップルのための潤滑剤。

pink
ピンク(シリコンベース)
会陰が切れやすい、入り口が狭いお悩みにおすすめ
オイルのような質感で非常に滑りがよく、少量でもツルんと滑るのが特徴の女性向けのシリコンベースの潤滑剤pink。ボトルタイプは液漏れしやすいので、パウチタイプ5mlを3個セットで取扱中。注:シリコン製のダイレーターやラブグッズと一緒に使えません。

ID SILK
アイディシルク(ハイブリッドタイプ)
40代以降におすすめ
シリコンがわずかに含まれているハイブリッド(混合)タイプは、シリコンの特徴である滑らかさと持続性が融合されています。もしウォーターベースの製品で摩擦を感じる場合は、ハイブリッドタイプに注目してみてください。

代用できるものは?

基本、代用できるものはありません。特にマッサージオイル、ベビーオイル、食用油など、体に使ったり、口にしたりするものは安全に感じますが、オイルはラテックス製のコンドームを破損させる可能性があるため、代替として使用することは避けてください。

使用タイミングと量の目安は?

濡れ不足を感じる場合は、直前に使用がベスト。痛みや不安があると、たっぷり使いたい気持ちになるかもしれませんが、しっかり滑る潤滑剤であれば、最初は10円玉ほどの量から始めて、自分にとっての適量を調整してください。

途中から乾くときは、途中からの使用/つぎ足すこともできます。「摩擦が原因?彼女がヒリヒリ痛む性交痛はどうすればいい!?」にあるタイミングや方法を参考にしてください。

使うときの注意点

どのメーカーの潤滑剤でも安全に使うために、以下の注意点を守りましょう。

  • 使う前に手を石鹸洗浄
  • 一度手に出した潤滑剤は容器に戻さない
  • 腟など洗えない場所に使う場合は、つけすぎず適量に
  • 開封後6か月を目安に使いきる、それを過ぎたら新しいものに
  • 未開封でも消費期限(容器に記載がある場合)が過ぎていたら使わない

潤滑剤を使っても効果ないときの原因と対処法

まとめ

潤滑剤の選び方や使い方についてまとめました。潤滑剤は、濡れが足りない、滑りが足りない時に活用できるアイテムですが、濡れ不足ではなく痛くて使用を検討しているときは、その前に必ず婦人科を受診して、病気や炎症が隠れていないことを確認してほしいと思います(もちろん、何らかの異常がある場合には治療もしてほしいです)。

セックスはこころとからだをオープンにして触れ合うコミュニケーションです。病気や炎症といった不調がなくても、心配事があると性的興奮が起きづらく結果的に濡れない状態をつくったり、からだや性器がこわばり挿入しづらくなることがあります。こういう場合は、潤滑剤を使用しても痛みが出るものです。セックスは「私もOK、あなたもOK」という状況でしか良いものになりません。気乗りしないときは無理をせずセックスをお休みする勇気や本当の原因について二人で考えていくことも大切です。お互いが楽しめる性生活につながる解決のいとぐちがきっと見つかるはずです。

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ふあんふりー編集部
ふあんふりー編集部FuanFree
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